【猫と幸せに暮らす第一歩】子猫をお迎えした日に「やるべきこと・やってはいけないこと」

全て

猫を家族に迎えるその日。心が弾む瞬間です。ですが、猫にとっては “人生最大の試練の日” でもあります。

知らない場所、知らない人、知らない音と匂いに囲まれて、猫は不安と緊張の渦中にいます。

この日、最も大切なのは、何もしない勇気です。かわいいからといって声をかけたり、撫でたり、抱っこしたりすることは、猫にとっては負担でしかありません。

この1日の過ごし方が、今後の10年、15年という長い関係の”信頼の基礎”になります。猫にとって「あなたが安全な存在であること」を、まず静かに伝えることが第一歩です。

↓必要なもの費用目安は過去記事をご参考下さい↓


【子猫編】生後2〜4ヶ月のお迎えの場合

お迎え初日(1日目):お世話はエサとトイレのみ

  • 目隠しを設置したケージに水を餌を設置
  • そこに子猫ちゃんに入ってもらう
  • 定期的な餌とトイレのお世話のみ

以上!!

  あとは、何もしない!

気になるけど、ちょくちょく見に行かない!!

かわいいけど、声をかけない!!!

もしかすると、トイレの掃除に手を入れただけで、「シャー」されることもあると思いますが、気にせず、リアクションもせずに淡々とお世話をしましょう。

私は無害な人です

を徹底して貫きましょう

初日はご飯を食べないこともあるかと思います。

ペットショップやブリーダーさんのところで今で食べていた同じフードとお水をケージに入れておき、猫ちゃんのペースで口にしてくれるのをただ待ちましょう

<安心UPのために>

もし可能であれば、子猫ちゃんのいたペットショップやブリーダーさんから以下のものをお裾分けしてもらいましょう

  • その子が使っていた猫砂(ひとつかみ)→新しいトイレに混ぜる
  • その子が使っていた布系の何か→知っている匂いを新しい環境に混ぜる

初日からご飯を食べてくれないこと同様に、初日はトイレもしてくれない場合もあります。

少しでも警戒心をとくためにも今まで使っていた馴染みの猫砂(と匂い)を用意してあげてください。

また、ケージの扉はお世話をする時以外は閉めておいてくださいね。

イメージ画像:AI作成

寂しがって、ミャーミャー鳴くと思います。

「出して〜」「出して〜」と、空耳になって聞こえてくるかと思います。

しかし、ここはグッと我慢です。

ケージを囲っているバスタオルなどで、そっと視界をさえぎってあげましょう。

視界を遮る=外界の刺激

刺激を調整してあげることは、結果的に子猫のためになります

↓キャットケージについては過去記事をご覧ください↓

2〜7日:ほぼ初日と同じ

  • ごはんとトイレの世話だけ。話しかけず、触れず、そっと見守る
  • ケージは閉めたままにして、無理に出そうとしない
  • 飼い主の匂いがついたタオルや服を入れ、匂いになれてもらうのはアリ
  • 子どもがいる場合「まだ仲良くなる準備中だからね」と伝えて協力を仰ぐ

1日目よりは、だいぶ警戒心がとれてきたかもしれません。

しかし、急に距離を詰めるのはまだ待って!!

人間関係だって、「あの人イイ人だよね〜」と思われるのに、一日じゃ無理ですよね?!

お迎えから1週間はケージの中で過ごしてもらいましょう

7日目〜(1週間経過〜):ケージの扉を開ける

飼い主がケージのそばにいる時だけ、そっとケージの扉を開けておきます。

ただし、「出ておいで〜」「こっちだよ〜」と外へ誘導することはしないでください。

あくまでも、【扉を開けておく】という行為がプラスされただけにします。

子猫ちゃんが、そろりそろりと外に出てきても基本的には構わずそっとしておきます。

ネコに好き勝手に探索してもらいましょう

飼い主は、猫が周りの匂いを確認したり、突いてみたりする探索活動を見守ります。

その探索活動の最中に、危険がある時だけ関与して、ケガを防止してあげます。

まだこの時期はまだ、

飼い主は猫にとっての「空気」に徹する

のがよいと思います。

猫が自分に近づいてきても、好きに匂いを嗅がせてあげましょう♪

14日〜(2週間経過〜):猫が近づいてきたらそっと仲良くなる

子ねこちゃんが、飼い主の周りをウロウロしたり、鼻を近づけてきたりしたら、仲良くなれる準備が整ってきた証拠ですね。

この頃には、

お世話をしてくれる人=安全な人

という印象がつけられていることが多いかと思います。

イイ人認定をもらうためには

  • いつもご飯をくれる人
  • いつもトイレをキレイにしてくれる人

の積み重ねが大切です。

指をそっと出して、さらに匂いを嗅がせてみましょう。

もし、こちらからのアクションで猫が避ける行動をしたら、それ以上は踏み込むのをやめます。

この試行錯誤で少しずつ距離を縮めていきます。


ケージから出していいのはいつ?

ケージは猫にとって「安全基地」

焦って外に出すのではなく、以下の”心と体のサイン”を確認してからにしましょう。

また、寂しそうな声でニャーニャー鳴かれると、ケージに入れていることがかわいそうな気持ちになってくるかもしれません。

ケージに入れているのは、安全基地を感じてもらうためでもあり、無用なケガを防ぐためでもあります。

結果的に、飼い主・ねこちゃん、双方のためでもあるので、お迎え初期はとにかくケージの中で。

OK: ケージから出してよいサイン

以下のチェックをしてみましょう

  • ごはんを人の前でもしっかり食べるようになった
  • トイレを決まった場所で安定して使えている
  • 人がそばにいてもリラックスして寝る
  • 飼い主が近づいたとき、逃げずにとどまる
  • 飼い主に対して好奇心を見せる(鼻を近づける、匂いを嗅ぐなど)

NG:まだ出すのは待ってほしいサイン

  • ケージ内で物陰に隠れて出てこない
  • ごはんを食べない、トイレを使っていない
  • 飼い主の気配に過敏に反応して逃げる
  • シャーと威嚇する、うなる
  • 夜間も落ち着かず、鳴き続ける

これらの行動が続くうちは、外の世界はまだ不安でしかありません。

無理に外に出すことで、逆に信頼関係が壊れてしまうこともあるので、慎重に関係を作っていく必要があるかと思います。


もう一度復習「この人は安心できる人だ」と伝える初日の過ごし方

猫は言葉ではなく、空気と行動で”安全かどうか“を見極めています。

だからこそ、初日の飼い主様の過ごし方は何よりも重要だと考えれられています。

  • じっと見つめない
  • 声をかけない
  • 触らない
  • ケージに手を入れない

これらの行動を控えることで、猫は「この人は、自分のペースを尊重してくれる存在だ」と学びます。

これが信頼の第一歩。

そしてこの1日の慎重さが、10年先の猫との関係性に大きく影響します

何もしない」が、実は最高の愛情表現


おわりに

猫との暮らしの第一日目は、静かに、そっと過ごすことで信頼の土台を作ります。

早く仲良くなりたい、その気持ちは誰しも同じ。

でも、猫の気持ちに寄り添って、”何もしない選択”をぜひ大切にしてみてください。

そして、ご家族でお迎えする場合に大事なこと。

お迎えする前何もしないことを共有しておく

どうぞ、参考になさってくださいね。

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